最終更新日:2017年12月12日

景気動向指数

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※資料:内閣府「景気動向指数」

景気動向指数の解説

いろいろな統計をごった煮したユニークな経済指標

統計には、調査票を集計してその結果をまとめるケースと、既にある複数の統計を加工して、新たな統計を作るケースがあります。後者の代表格はGDPです。GDPは、鉱工業指数や家計調査などの経済統計から、国が生み出した付加価値の合計を算出しています。

GDPは国の経済力を示す有力な経済指標です。しかしながら、お金だけでは測れない経済価値も存在します。それは雇用です。

景気動向指数もGDPと同様に、複数の統計を加工して作った統計です。GDPとの大きな違いは、お金という物差し以外に、新規求人数や完全失業率など、お金で測れないけど景気と関連する統計も物差しとして活用している点です。
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増減率に着目して雇用も株価も一緒に計算

例えてみれば、メートル法の物差しとヤード・ポンド法(インチ、フィートの単位を含む単位系)の物差しを合成して、1つの物差しを作ったようなものです。景気動向指数はこの点で大変ユニークな指標です。

でも、どのようにしてメモリの違う物差しを合成しているのでしょうか。これは思いの外単純で、各指標の増減率に着目することで解決しています。それぞれの統計の単位は「円」であったり「%」であったりと様々です。しかし、増減率に着目すれば単位を統一できるので、うまく数字を統合できます。こうして、雇用関係や株価の動向を示す統計など様々な分野の数字がごちゃ混ぜでも指数化できるのです。

景気動向指数には、「先行指数」「一致指数」「遅行指数」の3つの指数があり、それぞれ景気に先行、一致、遅行する指数を示しています。
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先行・一致・遅行の3指標。景気の山、谷を確認

先行指数には新規求人数や東証株価指数(TOPIX)など11件、一致指数には鉱工業生産指数や営業利益など10件、遅行指数には家計消費支出や完全失業率など9件が、それぞれの指数(CI)を作成するのに活用されている。

「先行指数」には新規求人数やTOPIXのほかに、設備投資関連の統計などの統計が採用されています。「一致指数」には所定外労外働時間数や商業販売額、「遅行指数」には法人税収入や完全失業率などが採用されています。

ちなみに、CI(Composite Index)は、直訳すると合成指数です。様々な統計を活用して指数を作成していることが、その名の由来になっています。

景気動向指数は速報性に乏しいので、一致指数と言っても、公表時点では1カ月以上前の数字となっています。そのため、過去の推移を分析して、景気の山と谷、その高さと深さを確認する手段としてよく活用されています。

統計プロフィール

資料
内閣府:景気動向指数
次回公表日
201710月分(改訂):20171225
201711月分(速報):2018111
統計の作成方法
経済指標のうち、景気循環の対応度などを考慮して各指標を合成。前月からの変化率を測って合成する。
合成する指標の数は、先行指数が11、一致指数が10、遅行指数が9。合成に必要な指標を選択する際、需給の変動(先行指数)、生産の調整(一致指数)、生産能力の調整(遅行指数)を反映する指標を中心に抽出している。
公表時期
毎月10日前後に前々月の調査結果の速報値を公表(例えば、1月分は3月10日前後に公表する)。同月下旬に改定値を公表している。毎回遡及措置を講じているので、各放置はない。