鉱工業指数
最新統計
2020年11月【全体】
前月比- 生産
- 95.2 0.0%
- 出荷
- 94.0 -0.9%
- 在庫
- 94.6 -1.1%
※資料:経済産業省「鉱工業指数」。数値は2015年平均=100の指数で季節調整値
2020年11月【品目別】生産指数増加率上位
前月比 寄与度- 水管ボイラ
- 135.0 +684.9% +0.21
- 一般用蒸気タービン
- 227.7 +196.1% +0.41
- 個装・内装機械
- 139.1 +61.6% +0.12
- 航空機用発動機部品
- 123.4 +57.8% +0.14
- ボイラ部品
- 67.9 +51.6% +0.02
※資料:経済産業省「鉱工業指数」。数値は2015年平均=100の指数で季節調整値
2020年11月【品目別】生産指数増加率下位
前月比寄与度
- 非標準変圧器
- 70.7 -54.2% -0.08
- ネットワーク接続機器
- 51.8 -53.0% -0.04
- 試験機
- 67.5 -48.1% -0.06
- コンベヤ
- 138.0 -44.6% -0.27
- フラットパネル・ディスプレイ製造装置
- 98.3 -37.3% -0.18
※資料:経済産業省「鉱工業指数」。数値は2015年平均=100の指数で季節調整値
鉱工業指数
グラフと内訳表
※資料:経済産業省「鉱工業指数」
鉱工業指数の解説
政府指標で最もイケてないネーミング
「鉱工業」と名乗ったばかりに、重要性が軽視されている大変かわいそうな指標です。
この指標は400品目以上が対象となっており、鉄関係の品目だけ対象にしているわけではありません。指数に与える影響は軽微ですが、ふとん、シャープペンシルなど日常的に馴染みにのあるモノもカバーしています。
鉱工業指数で対象となっているモノは、卸売業や小売業を経由することも少なくなく、こうした関連産業を含めるとGDPの約4割を占めると言われています(経済産業省「鉱工業指数のしくみと見方」参照)。
モノを生産するのは売れているから
ここで言う生産・出荷・在庫は、工場をベースにしています。商品がどれだけ売れるかを予測して、企業は工場で生産する量を決めます。商品が売れていれば、あるいは売れると予想すれば、企業は生産量を増やすので、「生産指数」は上昇します。
つまり、生産指数が上昇傾向にあれば景気は良いわけです。工場で生産したものは、基本的にお店などに出荷されるので、「生産指数」と「出荷指数」の動きは、ほぼ連動します。
「在庫」の増減は、それを予想していたかどうかで判断の仕方が変わります。景気が良いとき、企業は在庫切れをしないように予め在庫を積み増します。これは景気にとって決してネガティブな動きではありません。
在庫が減り、生産・出荷が伸びると景気はイイ
一方で、出荷先のお店から「最近売行きが良くないから、先月よりも発注を抑えるよ」と言われたために在庫が増えるケースがあります。これは予期せぬ在庫の増加になるので景気にマイナスです。
いずれにしても在庫が積み上がると必ずどこかで調整がおきます。在庫指数がピークに達したときは景気のピークと重なります。
鉱工業指数を見る際は、生産・出荷・在庫の3つを同じグラフで見ると景気の動向を読み解くことができます。景気が良くなると、「生産指数」「出荷指数」が上昇し、「在庫指数」が低下します。景気が後退すると逆の動きをして、3つの折れ線グラフが口を大きく開けたような形をつくり出します。
統計プロフィール
- 資料
- 経済産業省:鉱工業指数
- 統計の作成方法
- 全412品目(在庫は292品目)の生産・出荷・在庫状況を2015年=100として指数化。各品目にウエイト付けをしている。品目とウエイトは5年ごとに更新・入れ替えをしている。
- 公表時期
- 毎月末に前月の指数を速報値として公表。翌月中旬に確報値を公表する。